オペラ

「かぐや姫」

(全2幕)

​解説

<解説>

〜第1幕 第1場〜

昔、竹取の翁(おきな)が、野山の竹を採って暮らしていると(アリア「竹取の歌」)、光り輝く竹の中から大変美しい赤ん坊を見つけます。翁は天からの授かり物と思い、妻の嫗(おうな)とともにその子を大切に育てることにしました(二重唱「かぐや姫の誕生」)。一生懸命に働く二人は人々に慕われており、そこに赤ちゃんが授かったことを、里人も喜びます(混声合唱「祝宴の歌」)。その子は“かぐや姫”と呼ばれ、不思議なことに三ヶ月ばかりのうちにすくすくと育ち、人も羨む美しい娘となりました(児童・女声合唱「幼少のかぐや姫」)。翁も嫗もこの子を見れば苦しいことを忘れ、腹立たしいことのない毎日を過ごしました。

〜第1幕 第2場〜

姫の美しさはたちまち世に知られ、貴族や権力者たち5人が求婚に訪れます。その求婚の物語の中に、憧れの車持皇子(くらもちのみこ)が、かぐや姫に心を奪われる様子に(アリア「車持皇子の求婚」)、里一番の美女こと里の娘が嫉妬する場面が置かれます(アリア「恋する里の娘」)。容姿端麗な貴公子の車持皇子、権力に頼る横暴な大納言(アリア「天下の大将ここにあり」)、勉学に励んできた真面目一方の中納言、苦労知らずに育ったおどけ役の公家(アリア「麻呂のプロポーズ」)、笛の名手こと石作皇子(いしづくりのみこ)が姫をめぐり競いますが、姫は冷たくあしらいます。困った翁と嫗が嫁入りを根気よく勧めるのに応え、姫は嫁入りの条件として求婚者たちに、宝物を用意するように告げます(レチタティーヴォ「五つの願い事」)。

 

石作皇子には“天竺の仏の御石の鉢”(てんじくのほとけのみいしのはち)、車持皇子には、はるか東方の海山にあるとされる“蓬莱の玉の枝”(ほうらいのたまのえ)、公家には唐の国(今の中国)に伝わるという“火鼠の皮衣”(ひねずみのかわごろも)、大納言には“五色に光る龍(たつ)の首の玉”、中納言には、“燕(つばくらめ)の子安貝”。どれもこの世にはないと思われるものばかりで、姫には嫁ぐ気持ちの無いことを示します。姫の無理難題に謀(はかりごと)をめぐらす男、馬鹿らしさを覚える男、大胆に挑戦する男など、混乱の中、車持皇子は蓬莱の玉の枝を求めて船出し、家来や家人が見送ります(混声合唱「船出の歌」)。

©2016-2019 Hideaki Hirai Opera Chorus (H2O)

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