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オペラ

「白狐」

(全3幕)

​解説

オペラ『白狐』妙高公演

<作品紹介>

日本近代美術の父と称される岡倉天心が1913年にボストンで執筆した絶筆の英語オペラ台本“The White Fox”を、没後100年・生誕150年に当たる2013年12月1日、“妙高市文化ホール30周年記念事業(公益財団法人妙高文化振興事業団委嘱作品)”として、平井秀明が翻訳・台本・作曲/指揮を務め、日本語版世界初演が行われた。「白狐」の原作である英語台本を天心が完成し、作曲者(レフラー)も決定したが、結局、生涯作曲されることは無く、“幻のオペラ”とされてきた。その後、2007年に東京藝術大学創立120周年記念企画として、ボストン在住の作曲家戸口純により作曲(未完部分は映像などで補完)され、英語上演が行われたが、日本語での全幕通じての作曲は平井秀明が初めて成し遂げ、妙高市での上演が≪日本語版世界初演≫となる。

天心のオリジナル英語台本の表紙には「音楽のために書かれた三幕の妖精劇」とあるように、原作は人形浄瑠璃や歌舞伎で有名な「信太妻伝説」に基づく、阿倍野の国守“保名”と彼に助けられた白狐“コルハ”の物語である。美しいメロディーやドラマティックな音楽に満ちた作品は聴衆を魅了し、特に第3幕では、越後高田の瞽女(ごぜ)唄を取り入れた悲劇的なエンディングでは涙を誘い、14年3月、妙高市での小規模ハイライト再演に続き、同年11月、15年11月と、同市にてハイライト版再演が行われた。さらに、16年9月には、「国際天心シンポジウム」(北茨城市五浦)のトリを飾るイベントとしての茨城初演(ハイライト版)、および、同年11月には、東京初演(全幕・演奏会形式)で成功を収め、2019年11月には、天皇陛下御即位記念「第34回国民文化祭・にいがた2019」主催事業として、妙高市で再演され、事前完売となるなど大きな話題となった。

 

さらに、同年6月、ニューヨーク祝祭管弦楽団とのオペラ『白狐』プレビュー演奏が多方面から反響を呼び、2022~2023年シーズンには、ニューヨークにて米国初演が決定した。

<解説>

<批評>

“悲劇的なクライマックスでは聴衆の涙を誘い、万雷の拍手で幕を閉じた”

 

“甘美な愛と醜い欲望の両極を緩急自在に描写し進行する音楽は説得力があり爽快”

                       『ハンナ誌 (日本)』

“完成度はすこぶる高く、作品随所から溢れ出るメロディーや和声感は特筆に値する”

                       『ハンナ誌 (日本)』

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