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オペラ

「小町百年の恋」

(全3幕)

​解説

<解説>

〜第2幕〜

常陸の国の屋敷へ戻った高橋虫麻呂は、不気味な男・阿鼻が連れ歩く、およしに瓜二つの美女に遭遇する。絶世の美女到来の噂は瞬く間に広がり、侍女たちは小町の美貌にあやかりたいと浮足立ち(メロドラマ「侍女の井戸端会議」、三重唱「素敵なお方」)、村の男たちは小町を一目見たいと屋敷の傍に群がってくる(男声合唱「小町は何処」)。虫麻呂の夢枕に仙人が再び現れ、その女こそ絶世の美女・小野小町であると告げ、小町の魔性に取り憑かれた男たちは皆、黄泉(よみ)の国へと導かれ、閻魔大王の惨い裁きを受ける運命を予言する(レチタティーヴォ「小町伝説」)。地獄の使者として再び現れた阿鼻に、虫麻呂は閻魔庁へと強引に連れて行かれ、かつて小町に惚れた深草少将の百夜通い(ももよがよい)伝説を耳にする。小町の屋敷へ百日通い続ければ、その想いに応えるという小町の言葉を信じ、九十九日目に無念の死を遂げた深草少将の怨念が、次第に虫麻呂に乗り移る。いよいよ閻魔大王の裁きが始まり(アリア「これぞ地獄の掟なり」)、鬼たちの火祭りや生贄の踊りも披露され、地獄の宴が盛りを迎える(フィナーレ「火祭りの踊り」)。

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